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キャラクター反実在論の文献

「フィクショナルキャラクターというものは存在しない」という立場を擁護する人たちの論文など。私は反実在論者じゃないけど、先日所用があってつくった。網羅的とは言えない。最近のもので目についたやつだけを入れている。あと実在論側からの反論の論文も…

ウォルトンは感情の認知説をとっているのか?

フィクションのパラドックスとか、フィクション感情のパラドックスと呼ばれるパラドックスについて。 以下、チャールズはスライムにおそわれるホラー映画を見て、ぶるぶる震えているとしてほしい。通常、このパラドックスはチャールズについて以下の3条件が…

Kendall Walton「虚構性と想像」

In Other Shoes: Music, Metaphor, Empathy, Existence 上の論文集に入っているFictionality and Imaginationを読んだ。 この論文でウォルトンは、かつて提示した立場の一部を撤回している。わりと大事な論文だ。 ウォルトンはかつて『ごっこ遊びとしてのミ…

R.M. Sainsbury『フィクションとフィクショナリズム』

少し前に読み終わって、これはいい本だなーと思うので紹介しておく。Fiction and Fictionalism (New Problems of Philosophy) 分析哲学でも、フィクションを巡る研究というのは非常に多様化していて、一人の著者がその全貌を紹介するというのはだんだん大変…

スタンフォード哲学事典「フィクション」

少し前に読んだ。フィクションの意味論と存在論に関する記事としてはわりとバランスがとれていてよかった。Fiction (Stanford Encyclopedia of Philosophy) 著者はFred Kroon, Alberto Voltolini 1. 虚構的なものの形而上学 1.1 可能主義 1.2 マイノング主義…

David Liebesman「必然的に、シャーロック・ホームズは人ではない」

http://philpapers.org/rec/LIENSH Liebesman, David (2014). Necessarily, Sherlock Holmes Is Not a Person. Analytic Philosophy 54 (4):306-318. http://www.davidliebesman.net/wp-content/uploads/2013/11/holmes10-4.pdf 1. 序 2. 議論 3. 反論と返答…

James Harold「虚構世界の価値 - あるいはなぜ指輪物語を読むべきなのか」

『指輪物語』は素晴しい文学作品ではないけれど、素晴しい虚構世界を作ったので素晴しいものなのだという話。 ある種の作品は、作品単体ではなく、それが作る虚構世界のために評価されるという話をしている。小ネタだけどなかなかおもしろかった。こういう特…

キャラクターの存在論および意味論に関するウォルトンの立場

Mimesis as Make-Believe: On the Foundations of the Representational Arts『メイクビリーブとしてのミメーシス』の10章および11章で提示されているウォルトンのキャラクターの存在論および意味論に関する立場をまとめる。それなりに複雑なので一応まとめ…

Kendall Walton『メイクビリーブとしてのミメーシス』: 虚構性

Mimesis as Make-Believe: On the Foundations of the Representational Arts最近ウォルトンをまた読んでいる。ウォルトンのいうメイクビリーブ理論ってごちゃごちゃしていてわかりにくいなと思っていたが、メイクビリーブ理論は、虚構性[fictionality]の概…

Nathern Salmon「非存在者」

以下を読み直していた。 http://philpapers.org/rec/SALN Salmon, Nathan (1998). Nonexistence. Noûs 32 (3):277-319.サモンは、フィクショナルキャラクターについての創造物説[creationism]の主要な擁護者のひとりである(創造物説は「抽象的人工物説」と同…

Hayaki Reina「抽象的対象としてのフィクショナルキャラクター: 問題点」

http://philpapers.org/rec/HAYFCA Hayaki, Reina (2009). Fictional Characters as Abstract Objects: Some Questions. American Philosophical Quarterly 46 (2):141 - 149.抽象的人工物説とは、フィクショナルキャラクターを、人間の「創作物」として扱う…

Francesco Berto「様相的マイノング主義とフィクション: 三つの世界で最善のもの」

http://philpapers.org/rec/BERMMA Berto, Francesco (2011). Modal meinongianism and fiction: The best of three worlds. Philosophical Studies 152 (3):313-35. 1. フィクションの方法論: 最小の修正と受容の制約 2. 内的言説と外的言説 3. 素朴マイノ…

Derek Matravers『フィクションと物語』のウォルトン論

Fiction and Narrative今年の7月に出た本。最近読んでいるが、二章のウォルトン論はいい感じなのでまとめておく。 ウォルトンは、フィクションについて、メイクビリーブ理論と呼ばれる理論を立てている。これは、子どものごっこ遊び[make-believe]をモデルに…

Anthony Everett「フィクション実在論に反対」

http://philpapers.org/rec/EVEAFR Everett, Anthony (2005). Against Fictional Realism. Journal of Philosophy 102 (12):624 - 649.フィクショナルキャラクターは存在するという立場への反論。 われわれはフィクショナルキャラクターについて、文字通りの…

Stacie Friend「偉大なカブト虫の論争: 名前による想像の研究」

http://philpapers.org/rec/FRITGB Friend, Stacie (2011). The great beetle debate: A study in imagining with names. *Philosophical Studies* 153 (2):183-211. 1. 想像の指図 2. 標準的説明 3. 単称的想像 4. 想像の方法 5. 概念とその対象 6. ネット…

Andrew Kania「虚構の語り手の遍在に反対」

http://philpapers.org/rec/KANATU Kania, Andrew (2005). Against the ubiquity of fictional narrators. Journal of Aesthetics and Art Criticism 63 (1):47–54.すべてのフィクション作品には虚構の語り手がいるというテーゼ(遍在テーゼ)への批判。 直接…

Alberto Voltolini「フィクショナルキャラクターの間作品的「同一性」と作品*内同一性」

http://philpapers.org/rec/VOLCIA-2 Voltolini, Alberto (2012). Crossworks ‘Identity’ and Intrawork* Identity of a Fictional Character. Revue Internationale de Philosophie 66:561-576.某氏が以前、フランスの分析哲学雑誌のフィクションの哲学特集…

アミ・トマソンの立場の変更点

トマソンは1999年の著作Fiction and Metaphysicsでフィクショナルキャラクターに関する抽象的人工物説を提示したが、その後2003年の論文Speaking of fictional charactersで微妙に立場をアップデートしている。変えたというか、はっきりどちらを取るとは言っ…