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Takashi Iida, "On the Concept of a Token Generator"

philpapers.org

Iida, Takashi (2013). On the Concept of a Token Generator. Annals of the Japan Association for Philosophy of Science 21:37-55.

飯田隆さんのタイプとトークンの存在論に関する論文。ここでタイプとトークンと言われているのは、自動車、音楽作品、語などなどの一般的なタイプとその事例のこと。タイプを、変化せず、消滅せず、しかし偶然的に存在する抽象者とする「標準的立場」に対し、トークンジェネレーターをタイプの存続の条件に置くような立場を提案している。

トークンジェネレーターと呼ばれているのは、楽曲を演奏するための楽譜など、トークンを作るためのレシピや記録のこと。例えば音楽作品が存在するのは、楽曲トークン(演奏)が存在するか、楽譜などのトークンジェネレーターが存在する場合だけであるとされる。典型的には、楽曲タイプは作曲家が曲を書いたときから存在しはじめる。すべての記録が消滅し、再度演奏することが不可能になれば楽曲タイプも存在しなくなる。自動車なども同様で、記録が残っており、同型の自動車をつくることができるかぎり、自動車のタイプは存続する。

あと独特なのは、タイプが時間的空間的位置をもつことを認めており(タイプは通常の物理的なものとはちがい、同時に複数の場所に存在しうるものとされる)、そのためタイプは「具体者」であるとしているところ。