2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

Kendall Wallton「芸術のカテゴリー」

Walton, Kendall L. (1970). Categories of art. Philosophical Review 79 (3):334-367. http://philpapers.org/rec/WALCOA-2分析美学の古典的論文のひとつ。 芸術の美的価値は、作品のうちに知覚されるものだけによって決まるのか。それとも作品の歴史的文…

キャラクターの存在論および意味論に関するウォルトンの立場

Mimesis as Make-Believe: On the Foundations of the Representational Arts『メイクビリーブとしてのミメーシス』の10章および11章で提示されているウォルトンのキャラクターの存在論および意味論に関する立場をまとめる。それなりに複雑なので一応まとめ…

Kendall Walton『メイクビリーブとしてのミメーシス』: 虚構性

Mimesis as Make-Believe: On the Foundations of the Representational Arts最近ウォルトンをまた読んでいる。ウォルトンのいうメイクビリーブ理論ってごちゃごちゃしていてわかりにくいなと思っていたが、メイクビリーブ理論は、虚構性[fictionality]の概…

『時間にとって十全なこの世界』四章/発話の真理と命題の真理とか

時間にとって十全なこの世界: 現在主義の哲学とその可能性この章では、言明の真理値の変化によって現在主義の背景にある時制理論を特徴付け、それが言明トークンの真理条件の変化という不合理な帰結をもたらすことを問題視している。例えば、時点t1における…

John MacFarlane『評価感応性』3章の真意味論/後意味論の区別とか

Assessment Sensitivity: Relative Truth and its Applications (Context And Content)真理の相対主義を擁護する恐怖の書、Assesment Sensitivity。 5章くらいまで読んだのだけど、文脈依存性まわりの概念が複雑なのでまとめておく。 3章では、真理の相対主…

藤川直也『名前に何の意味があるのか』合評会の原稿

アップロードしました。 https://dl.dropboxusercontent.com/u/140037/takada-2015-namae.pdf