Wolfgang Schwarz「磁石主義に反対」
http://philpapers.org/rec/SCHAM-5
Schwarz, Wolfgang (2014). Against Magnetism. Australasian Journal of Philosophy 92 (1):17-36.
読んだものメモらないと忘れるので記録に残す。
- 1. 意味についての磁石的な理解
- 2. 言語に関するルイスの立場
- 3. 志向性に関するルイスの立場
- 4. 自然さに関するルイスの立場
- 5. グローバルな記述主義とパトナムのパラドックス
- 6. 磁石主義に反対
- 7. 磁石主義の幻想
- 8. 結論
- 磁石主義
- より自然なものは、言語の指示対象になりやすいという立場
デイヴィド・ルイスは磁石主義を擁護していたと言われているが、それは誤解である。
ルイスは「パトナムのパラドックス」と「普遍者のための新しい仕事」で、確かにこれに近いことを言っている。
また、ルイスは(言語ではなく)心的内容の説明にあたって、自然さが役割を果たすことを認めている。
しかしルイスの言語に関する立場は、基本的に磁石説と大きく矛盾するし、自然さはその中で特に役割を果たさない。
磁石説自体、意味に関する立場として魅力的なものではない。
磁石説を支持しているように見える箇所は、自分の説と違うことをちょっと言ってみた程度なのではないか。