Parfit, Derek (1997). Reasons and motivation. Aristotelian Society Supplementary Volume 71 (1):99–130.
http://philpapers.org/rec/PARRAM
On What Mattersも読んでるのだが、そっちよりは短くてわかりやすかったように思う。
理由に関する内在主義とは? 規範的理由は、行為者の欲求や動機に基づくものでなければならないという立場。
外在主義はその否定にあたる。
だいたい何かしら理由があるというときは、以下のようになっているわけだが、内在主義は、大雑把には、このDの欲求の部分を必須であり、もっとも重要なものとする立場。
Xは〜する理由がある。なぜなら、XはBと信じ、Dと欲求し、事実Fだから。
ここでパーフィットは、理由に関する内在主義と外在主義について細かい論点や対立点を整理し、内在主義を擁護するウィリアムズの議論を批判している。
ウィリアムズの議論は大きく二つ扱われている。
議論1.
規範的理由は、行為者を動機づけることが可能なものでなければならないという点に訴えるもの。
議論2.
内在主義を取らなければ、理由とは何か?や「理由」という語が何を意味するのかがまったくわからなくなってしまう。
パーフィットによれば、議論1は疑わしい前提に基づくか、対立点を混同するもの。外在主義でも、理由による行為の動機づけが可能であることは認められる。
議論2は外在主義ではなく、理由に対する分析的還元主義以外の立場に反対するもの。ただし、パーフィットは理由に対する還元主義も否定しており、規範性は、非規範的語彙では説明できないとしている。