Joel Isacc『働く知識 - パーソンズからクーンまでの人間科学の制作』

Working Knowledge: Making the Human Sciences from Parsons to Kuhn作者: Joel Isaac出版社/メーカー: Harvard University Press発売日: 2012/06/11メディア: ハードカバーこの商品を含むブログを見る ジョエル・アイザックのWorking Knowledge: Making th…

スーパーヒーロー研究の紹介

先日「スーパーヒーローの概念史」という論文を書いた。その時の記事でスーパーヒーロー研究には先行研究が多いと書いたが、以下でスーパーヒーロー研究の基本書を紹介することにしたい。需要があるのかよくわからないが、書き残さないと自分で忘れてしまい…

ニック・ザングウィル「ホテルペインティングと芸術の本質」

Nick Zangwill, Hotel Paintings and the Nature of Art: Everyday Artistic Phenomena and Methodology - PhilPapers Zangwill, Nick (2018). Hotel Paintings and the Nature of Art: Everyday Artistic Phenomena and Methodology. The Monist 101 (1):53…

書いた論文の宣伝: スーパーヒーローの概念史

フィルカル最新号(Vol. 3, No. 1)に「スーパーヒーローの概念史: 虚構種の歴史的存在論」という論文を書きました。 BaseまたはAmazonなどから購入できます。あと池袋のジュンク堂さんや新宿の紀伊国屋さんにあるようです。 目次は以下で見ることができます。…

ロナルド・ドゥオーキン「リベラルな国家は芸術を支援できるか?」

美的理由について勉強するシリーズ。 →その1 その2 その3 原理の問題作者: ロナルド・ドゥオーキン,森村進,鳥澤円出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2012/01/28メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る 『原理の問題』の9章に入ってる、国家によ…

James Shelley「美学における価値経験主義への反論」

Shelley, James (2010). Against Value Empiricism in Aesthetics. Australasian Journal of Philosophy 88 (4):707-720. 美的理由について勉強するシリーズ。これはどちらかと言えば、美的価値についての論文だが。 →その1 その2 著者は、以下のような、美…

Noel Carroll, 穏健な道徳主義

Carroll, Noël (1996). Moderate moralism. British Journal of Aesthetics 36 (3):223-238. Beyond Aesthetics: Philosophical Essays作者: Noël Carroll出版社/メーカー: Cambridge University Press発売日: 2001/04/30メディア: Kindle版この商品を含むブ…

Marcia Muelder Eaton, 「美的義務」

Eaton, Marcia Muelder (2008). Aesthetic obligations. Journal of Aesthetics and Art Criticism 66 (1):1–9. 美的理由について勉強するシリーズその2。 →その1 「道徳的義務」や「認識的義務」が存在するのに対し、「美的義務」は存在しないと言われる。…

McGonigal Andrew「美的理由」

3月のワークショップに向けて、私が美的理由について勉強するシリーズ。「美的価値と行為の理由」というテーマを設定してみたが、そんなに参考文献はない。 直近は以下を読んだ。難しかったが、わりとおもしろい。 Andrew, McGonigal (forthcoming). Aesthet…

ノエル・キャロル「ホラーの本質」

Noël Carroll, The nature of horror - PhilPapers Carroll, Noël (1987). The nature of horror. Journal of Aesthetics and Art Criticism 46 (1):51-59. だいぶ間が空いてしまったが一応SF、ファンタジーに関する論文を紹介したので、ホラーに関する論文…

Laetz Brian & J. Johnston Joshua, ファンタジーとは何か

Laetz Brian & J. Johnston Joshua, What is Fantasy? - PhilPapers Laetz Brian, & Johnston Joshua J., (2008). What is Fantasy? Philosophy and Literature 32 (1):161-172. ファンタジージャンルの特徴を述べた論文。作品がファンタジージャンルに分類…

Simon Evenine, 「でもこれってSFなの?」 - サイエンスフィクションとジャンルの理論

Simon J. Evnine, “But Is It Science Fiction?”: Science Fiction and a Theory of Genre - PhilPapers Evnine, Simon J. (2015). “But Is It Science Fiction?”: Science Fiction and a Theory of Genre. Midwest Studies in Philosophy 39 (1):1-28. 目次…

Kendall Walton, 「なんて素晴しい!」

Kendall L. Walton, How marvelous! Toward a theory of aesthetic value - PhilPapers Walton, Kendall L. (1993). How marvelous! Toward a theory of aesthetic value. Journal of Aesthetics and Art Criticism 51 (3):499-510. Marvelous Images: On Va…

ウォルトンとグッドマン - Kendall Walton, 表象は記号か

2017-05-09追記: 後半を中心に大きく書き直した。 芸術の言語作者: ネルソン・グッドマン,Nelson Goodman,戸澤義夫,松永伸司出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会発売日: 2017/02/22メディア: 単行本この商品を含むブログ (7件) を見る ネルソン・グッドマン…

グッドマンブックフェアの余白に

ブックフェアに余白ってあるんだろうか。 下記のブックフェアで、「芸術形式/芸術のメディア」の選書を担当させていただいた。 新しい古典がやってくる!『芸術の言語』刊行記念フェア「グッドマン・リターンズ」特設サイト| 企画:慶應義塾大学出版会 協力…

Sacha Golob, ハイデガーの主張論

Sacha Golob, Heidegger on Assertion, Method and Metaphysics - PhilPapers Golob, Sacha (2015). Heidegger on Assertion, Method and Metaphysics. European Journal of Philosophy 23 (4):878-908. 目次 序 論争の用語を定義 (A)のいくつかの問題 「Car…

「想像の対象」と「表象の対象」再訪

以前このブログで『フィクションとは何かMimesis as Make-Believe』の訳注を批判する記事を書いたところ、なんと訳者本人から、反論の論文をいただいた。 以前のエントリ: ウォルトンにおける想像の対象 反論論文: 田村均, 事物と私たちの想像論的なかかわり…

スタンフォード哲学事典の仏教関係の記事

まとまってなくてイラっとしたので一覧を作った。あと、地味に日本語と対応させるのがめんどうなので、日本名をつけた。検索と、関連記事に頼って作ったので漏れはあるかもしれない。 (インド哲学一般とかチベット哲学一般の記事は意図的に外した) 人別の記…

映画による哲学の関連書籍

前回のエントリで、「映画による哲学」というトピックはそれなりに盛り上がっていると書いた。論文では個々の文献の紹介などは書けなかったので、ついでに紹介記事。 ちなみに「映画による哲学」と「映画の哲学」を混同しないように注意。「映画の哲学」の方…

書いた論文の宣伝

1. 『フィルカル』 『フィルカル』の次の号に「フィクションの中の哲学」という論文が載るので宣伝。 この論文では、「フィクション作品を通じた哲学」という話題を扱っている。日常的にも、「この作品は哲学的な問題を扱っている」といったことを感じること…

アーカイブ騎士団『怪獣小説集』kindle版発売のおしらせ

怪獣小説集作者: アーカイブ騎士団出版社/メーカー: アーカイブ騎士団発売日: 2016/11/23メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 第二十三回文学フリマ東京でブースにご来場いただいた皆さま、ありがとうございました。 当日は、団員の趣味により、怪…

ルートレッジコンパニオン美学「ビデオゲーム」

お勉強。 The Routledge Companion to Aesthetics (Routledge Philosophy Companions)作者: Berys Gaut,Dominic Lopes出版社/メーカー: Routledge発売日: 2013/04/04メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログを見る 著者はGrant Tavinor。 目次 ビデオ…

『アーカイブ騎士団008 怪獣小説集』(第二十三回文学フリマ東京)の宣伝

第二十三回文学フリマ東京に参加します。新刊『怪獣小説集』が出ます。 項目 内容 開催日 2016年11月23日(水祝) 場所 東京流通センター 第二展示場 サークル アーカイブ騎士団 ブース D-02 Webカタログ https://c.bunfree.net/p/tokyo23/6476 新刊『怪獣小…

ウォルトンにおける想像の対象

2017/04/17追記: その後訳者の田村さんから反論をいただきました(参照)。 フィクションとは何か―ごっこ遊びと芸術―作者: ケンダル・ウォルトン,田村均出版社/メーカー: 名古屋大学出版会発売日: 2016/05/27メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る…

芸術概念の誕生と芸術の理論(Lopes『芸術のかなた』二章)

タイトルの訳はてきとう。 Beyond Art作者: Dominic McIver Lopes出版社/メーカー: OUP Oxford発売日: 2014/01/30メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る ちょっとずつ読んでるが、二章の歴史の話がなかなかおもしろい。 ロペスは、芸術に関する理論…

「キャラクタは重なり合う」は重なり合う

タイトルに特に意味はない。 少し前に「図像的フィクショナルキャラクターの問題」という論文を書いた。 『ハーフリアル』の翻訳も好評、きえいのゲーム美学者松永伸司*1が、先日フィルカル Vol. 1, No. 2掲載の論文「キャラクタは重なり合う」で、上記の論…

Kendall Walton「音のパターンの提示と描写」

http://philpapers.org/rec/WALTPA-10 Walton, Kendall (1988/2015). The presentation and portrayal of sound patterns. In Kendall L. Walton (ed.), In Other Shoes: Music, Metaphor, Empathy, Existence. Oxford University Press 230-257. In Other S…

H.L.A. ハート『法の哲学』

読書会合宿企画に参加して読んだ。法哲学の古典。また日常言語学派の代表的な仕事のひとつでもある。 法の概念 第3版 (ちくま学芸文庫)作者: H.L.A.ハート,Herbert Lionel Adolphus Hart,長谷部恭男出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2014/12/10メディア: 文…

Shen-yi Liao & Aaron Meskin「美的形容詞: 実験意味論と文脈依存性」

Shen-yi Liao & Aaron Meskin, Aesthetic Adjectives: Experimental Semantics and Context-Sensitivity - PhilPapers Liao, Shen-yi & Meskin, Aaron (2015). Aesthetic Adjectives: Experimental Semantics and Context-Sensitivity. Philosophy and Pheno…

Bernard Williams「想像と自己」

Bernard Arthur Owen Williams, Imagination and the Self - PhilPapers Williams, Bernard Arthur Owen (1966). Imagination and the Self. Oxford University Press. ウィリアムズの有名な想像力に関する論文。最近ウォルトンの翻訳を読んでいて、そういえ…